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社長とオーナーの違いとは?権限・年収・偉さの差を徹底解説【初心者向け】

テレビドラマやニュースを見ていると、「社長」と呼ばれる人と「オーナー」と呼ばれる人の両方が登場することがありますよね。「え?社長が一番偉いんじゃないの?」と疑問に思ったことはありませんか?

実は、ビジネスの世界において「社長」と「オーナー」は、まったく異なる役割と権限を持っています。この違いを理解していないと、会社の本当の支配者が誰なのか、あるいは自分が将来ビジネスをする際にどちらを目指すべきなのかが見えてきません。

今回は、意外と知られていない「社長とオーナーの決定的な違い」について、権限、年収、そしてリスクの面から、わかりやすく徹底的に解説していきます。これから起業を目指す方や、ビジネスの仕組みを深く知りたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

「社長」と「オーナー」の決定的な違いとは

まずは結論から言いましょう。社長とオーナーの最大の違いは、「経営のプロ」か「会社の持ち主」かという点にあります。

一般的に私たちは、会社のトップ=社長だと思っていますが、資本主義のルールにおいては、その社長の上にさらに強力な権限を持つ存在がいる場合があります。それがオーナーです。

オーナーとは「会社の所有者(株主)」のこと

オーナーとは、その会社の「株(株式)」を大量に持っている人のことを指します。法律用語では「株主(かぶぬし)」といいます。

株式会社という仕組みにおいて、会社は株主のものです。自分のお金を出して会社を作ったり、会社の株を買ったりした人がオーナーとなります。オーナーは会社に出勤して働く義務はありませんが、会社が生み出した利益を受け取る権利や、会社の重要な決定(社長を誰にするかなど)を下す権利を持っています。

  • 主な役割: 会社にお金を出す(出資)、重要事項の決定
  • 力の源泉: 株式の保有数(議決権)
  • ゴール: 資産(株価)を増やし、配当金を得ること

社長とは「経営の最高責任者」のこと

一方で社長とは、会社を運営するために雇われた「経営のトップ」のことです。日本の会社法では、正式には「代表取締役(だいひょうとりしまりやく)」と呼ばれることが多いです。

社長は、オーナー(株主)から「私の代わりに、この会社をうまく経営して利益を出してください」と依頼されてその席に座っています。つまり、どんなに偉そうに見えても、構造上は「雇われている側」になるケースがあるのです。

  • 主な役割: 現場の指揮、事業の運営、利益の創出
  • 力の源泉: 人事権、業務執行権
  • ゴール: 会社の業績を上げ、給与(役員報酬)を得ること

違いがひと目でわかる比較表

ここでは、両者の違いを整理してみましょう。

項目社長(雇われ社長)オーナー(株主)
立場経営の最高責任者会社の所有者
法的な名称代表取締役など株主(筆頭株主)
主な仕事事業を成功させること出資すること、重要決定
選ばれ方株主総会で選任される自分で株を買う・設立する
収入の形役員報酬(給料に近い)配当金、株の売却益
クビのリスクオーナーの意向で解任あり原則なし(株を売るまで)
借金の責任基本なし(連帯保証ある場合を除く)出資額の範囲内(有限責任)

どちらが「偉い」のか?権力構造の真実

「で、結局どっちが偉いの?」という質問はとても多いです。会社の中での「偉さ」には2つの側面があります。

法律上は「オーナー」が圧倒的に上

会社法という法律のルールで見ると、オーナー(株主)の方が社長よりも立場は上です。

なぜなら、株式会社の最高意思決定機関は「株主総会」だからです。株主総会では、過半数の株を持つオーナーが手を挙げれば、気に入らない社長をその場で「解任(クビ)」にすることができてしまいます。

社長がいくら「社員のために給料を上げたい!」と言っても、オーナーが「いや、利益を配当に回せ」と言えば、逆らうことは非常に難しいのです。社長の人事権(誰を社長にするか)を握っているのがオーナーである以上、逆らえば自分の地位が危うくなるからです。

現場・対外的には「社長」が顔となる

しかし、日々の業務や社員から見た視点では、社長がトップです。

オーナーがいちいち現場の会議に出てきて「あの商品を開発しろ」「A君を課長にしろ」と口出しすることは、大企業ではあまりありません(中小企業ではよくありますが)。社員への指揮命令系統の頂点はあくまで社長であり、取引先との契約や謝罪会見などで顔を出すのも社長です。

社会的な知名度や名誉は、社長の方が高いケースが多いでしょう。

日本に多い「オーナー社長」という最強の存在

ここまで「社長」と「オーナー」を分けて説明しましたが、日本の会社の多く(特に中小企業)では、「社長=オーナー」です。これを「オーナー社長」と呼びます。

ソフトバンクグループの孫正義さんや、ファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井正さんのような創業者の多くがこれに当たります。

オーナー社長の特徴

オーナー社長は、会社の株(所有権)を持ちながら、自ら社長(経営権)として現場を指揮します。つまり、「所有と経営が一致」している状態です。

  • メリット:
  • 意思決定が爆速: 誰の顔色も伺う必要がないため、「やる」と決めたら即日実行できます。
  • 長期的な視点: 自分の会社なので、目先の利益だけでなく、10年後、20年後を見据えた投資ができます。
  • 収入が青天井: 役員報酬と配当金の両方を得られるため、成功すれば莫大な富を得られます。
  • デメリット:
  • ワンマン化しやすい: 誰も社長を止められないため、判断を誤ると会社が暴走します。
  • 公私混同のリスク: 会社のお金と自分のお金の境界線が曖昧になりがちです。
  • 後継者問題: あまりに権力が強すぎて、次の社長に引き継ぐのが難しくなります。

大企業に多い「雇われ社長」のリアル

一方で、サラリーマンが出世競争を勝ち抜いて社長になるケースや、プロ経営者として外部から招かれるケースを「雇われ社長(サラリーマン社長)」と呼びます。トヨタ自動車やソニーなどの大企業の社長は、ほとんどがこのタイプです。彼らは自社の株を少しは持っているかもしれませんが、過半数を持っているわけではありません。

雇われ社長の特徴

彼らは「経営のプロ」として、株主から委任されて経営を行います。

  • メリット:
  • 個人の借金リスクが低い: 会社の借金の連帯保証人にならなくて済むケースが多く、会社が倒産しても個人の財産まで没収されることは稀です。
  • キャリアの頂点: サラリーマンとしての成功の証であり、高い社会的地位と報酬が得られます。
  • デメリット:
  • 任期がある: 成果が出せなければ、数年で交代させられます。
  • 株主の圧力: 「もっと利益を出せ」「株価を上げろ」という株主(投資ファンドなど)からのプレッシャーに常に晒されます。
  • 大胆な改革が難しい: 失敗して責任を取らされるのを恐れ、無難な経営に走りがちになることがあります。

お金の話:年収と税金の大きな違い

「お金持ちになりたい!」と思って社長を目指す人もいるでしょう。しかし、ここでも社長とオーナーには大きな壁があります。実は、真の富裕層は「オーナー」側に多いのです。

社長の収入=「役員報酬」

社長の収入は、会社から支払われる「役員報酬」です。これはサラリーマンの給与と似ていますが、毎月同額でなければならないなどの厳しいルールがあります。
そして最大の問題は、日本の「所得税(累進課税)」です。
役員報酬が高くなればなるほど、税率は上がります。最高で住民税と合わせて約55%もの税金が取られます。つまり、1億円稼いでも手取りは半分以下になってしまうのです。

オーナーの収入=「配当」+「キャピタルゲイン」

一方、オーナーには2つの収入源があります。

  1. 配当金: 会社の利益の一部を現金でもらう。
  2. キャピタルゲイン(株式譲渡益): 会社が成長して株価が上がった時に、株を売って得る利益。

ここで重要なのが税金です。株の配当や売却益にかかる税金は、どんなに金額が大きくても、原則として一律約20%(分離課税)で済みます。

  • 社長が10億円稼いだ場合: 税金で約5.5億円取られる(手取り4.5億円)
  • オーナーが株を売って10億円稼いだ場合: 税金は約2億円で済む(手取り8億円)

この「税率の差」が、資産家レベルでの格差を生む大きな要因となっています。本当のお金持ちを目指すなら、雇われ社長ではなく、オーナー(株主)になる必要があると言われるのはこのためです。

リスクの話:借金と責任の所在

ここまで聞くと「オーナーの方が断然いいじゃん!」と思うかもしれませんが、リスクの面も見ておく必要があります。

中小企業の社長は「連帯保証」の地獄を見ることも

日本の多くの中小企業では、「オーナー=社長」です。銀行から会社がお金を借りる際、社長個人が「連帯保証人」になることを求められるケースがまだ多く存在します(最近は経営者保証ガイドラインなどで改善されつつありますが)。

もし会社が倒産すれば、社長は会社の借金を個人で背負うことになります。家も車も失い、自己破産せざるを得ない……というリスクを背負っているのは、オーナー社長ならではの重圧です。

一方、大企業の雇われ社長は、会社の何百億円という借金に対して個人の保証を入れることはまずありません。経営に失敗して退任することはあっても、個人の借金で路頭に迷うリスクは低いのです。

あなたはどちらを目指すべきか?

社長とオーナーの違いについて解説してきました。最後にポイントをまとめます。

  • オーナー(株主):
  • 会社の持ち主であり、法的に一番偉い。
  • 株の売却益や配当で、巨万の富を得やすい(税金が安い)。
  • 自分で起業するか、投資家になることでなれる。
  • 社長(経営者):
  • 現場のトップであり、会社の顔。
  • 役員報酬(給与)で稼ぐが、税金は高い。
  • オーナーの意向や実績次第でクビになるリスクがある。

「自分の好きなように、誰にも文句を言われずに理想の城を作りたい」
そう思うなら、自分で起業してオーナー社長になるべきです。苦労は多いですが、自由と夢があります。

「すでに出来上がった大きな組織やリソースを使って、ダイナミックな仕事をしたい」
そう思うなら、大企業で出世して雇われ社長(プロ経営者)を目指すのが良いでしょう。個人の資産リスクを抑えつつ、大きな影響力を行使できます。

ビジネスニュースを見る時、その会社のトップが「創業者(オーナー)なのか」「サラリーマン出身(雇われ)なのか」をチェックしてみてください。それだけで、その会社がなぜそのような動きをしているのか、裏側の事情が面白いくらいに見えてくるはずですよ。

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この記事を書いた人

ブログ運営者。日常の気づきから、言葉の意味、仕組みやトレンドまで「気になったことをわかりやすく」まとめています。調べて納得するのが好き。役立つ情報を、肩の力を抜いて発信中。

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