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チッ素分が多い肥料を使うとアブラムシなどの害虫が増えるのはなぜ?理由と対策を徹底解説

肥料を与えると植物が元気になる──これは家庭菜園やガーデニングを楽しむ方なら、誰もが知っている基本です。しかし、特に「チッ素分(窒素分)」が多い肥料を使ったときに「アブラムシが増えやすい」という現象を経験した方も多いのではないでしょうか。この記事では、なぜチッ素分が多い肥料を使うと害虫が増えるのか、そのメカニズムと対策について、初心者にも分かりやすく解説します。


目次

チッ素分が多い肥料とは

まず、肥料に含まれる「チッ素」とは何なのかをおさらいしましょう。肥料の三大要素は「チッ素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)」です。このうちチッ素は、植物の葉や茎の成長を助ける成分であり、「葉肥」とも呼ばれます。家庭菜園用の肥料や液体肥料、化成肥料などで「チッ素○%」と表示されているのがこれです。


チッ素が植物に与える影響

チッ素分が多いと、植物は葉や茎が旺盛に育ち、色も濃くなります。短期間で緑が増え、見た目にも「生き生き」とした印象になります。とくに野菜や草花など、葉や茎の成長を重視する場面では、チッ素は欠かせません。

ですが、チッ素が多すぎると下記のような現象が起こります。

  • 葉や茎がやわらかくなり、過度に成長する
  • 根や実の発達が悪くなる
  • 葉が大きくなりすぎることで光合成バランスが崩れる

この「やわらかい・みずみずしい葉」が、実は害虫にとって大好物なのです。


アブラムシが増える理由

チッ素肥料とアブラムシの関係

アブラムシは主に、若くて柔らかい葉や茎に集まって植物の樹液を吸う害虫です。チッ素分が多い肥料を与えると、植物は急激に成長し、みずみずしく柔らかい新芽や葉をたくさんつけます。このような状態は、アブラムシにとって「栄養豊富なごちそう」そのもの。

しかもチッ素過多の植物は、葉の細胞液中の「アミノ酸」や「糖分」などが通常より多く含まれているため、アブラムシが効率よく栄養を摂取できる環境になります。そのため、アブラムシが寄りつきやすく、繁殖もしやすくなるのです。

実際の現象例

  • チッ素肥料を多く施したレタスやキャベツ、ナスなどでアブラムシが異常発生
  • 肥料過多の観葉植物でカイガラムシやハダニも増加する例も

他の害虫にも影響する?

チッ素過多による影響は、アブラムシ以外にも一部の害虫に共通します。特に「柔らかい葉」を好む害虫──たとえばハダニ、ヨトウムシ、コナジラミなども、チッ素分が多い環境下で増えやすい傾向があります。


チッ素分が多いと植物は「弱く」なる?

意外に思われるかもしれませんが、チッ素分が過剰になると、植物は見た目には元気そうでも「病害虫に対する抵抗力が弱くなる」と言われています。これは、以下の理由によります。

  • 葉や茎が柔らかく、細胞壁が薄くなるため、害虫や病原菌の侵入を受けやすい
  • チッ素分が多いほど、植物体内のアミノ酸や糖分が高まり、害虫のエサになる
  • チッ素が過剰だと根の発達が悪くなり、全体的な体力が低下する

つまり、チッ素分が多すぎると「見た目はよくても中身は弱い」状態になるわけです。


チッ素肥料の「適量」を知ろう

それでは、チッ素分が害虫を呼び寄せるのを防ぐにはどうすればよいのでしょうか。

ポイントは「適量管理」です。肥料の袋や説明書に書いてある「施肥量」を守ることが大前提。チッ素は足りなくても多すぎてもトラブルになりますので、控えめを心掛けるのが安心です。

  • 元肥(植え付け前の肥料)はやや控えめに
  • 追肥(成長途中で与える肥料)は植物の状態を見て少しずつ
  • 野菜や花の種類ごとの適正量を守る

特に春先など植物がよく伸びる時期は、成長を促したい気持ちからつい多めに与えがちですが、説明書通りの量を守ることで害虫被害のリスクを下げられます。


チッ素肥料を与えるときの注意点

  • 液体肥料の場合:希釈倍率を守ること
  • 化成肥料の場合:1度にまとめて多く与えないこと
  • 有機肥料の場合:チッ素の含有量を確認すること(鶏ふんなどはチッ素分が高い)

特に初心者の方は、「多ければ多いほど良い」というイメージで与えすぎてしまうケースが多いため、パッケージや説明書をよく読んでください。


害虫を防ぐための追加対策

1. 定期的な観察と早期発見

害虫は、発生初期に見つけて対処することが被害拡大を防ぐカギです。毎日チェックすることで、アブラムシなどの小さな害虫も見逃しにくくなります。

2. 葉の裏側や新芽を重点的にチェック

アブラムシは特に新芽や葉裏を好みます。見つけたら、テープで取り除いたり、水で洗い流したりといった初期対策が有効です。

3. 天敵を活用する

テントウムシはアブラムシの天敵です。農薬を使わずに害虫を減らしたい場合、テントウムシが住みやすい環境を作るのもおすすめです。

4. 薬剤散布も選択肢の一つ

どうしても増えてしまった場合は、農薬や天然系の殺虫剤(ニームオイルなど)をピンポイントで使うのも有効です。


チッ素分以外のバランスも大切

実は、チッ素分だけでなく「リン酸」や「カリウム」など他の肥料成分とのバランスも重要です。リン酸は花や実の発育を助け、カリウムは根や全体の健康を保ちます。バランスの良い肥料を使うことで、植物が健康になり、害虫に対する抵抗力も高まります。


よくある質問

Q. チッ素分が多い肥料は全く使ってはいけませんか?

A. いいえ、適正量であれば問題ありません。過剰に与えなければ、アブラムシが極端に増える心配はありません。

Q. 有機肥料でもアブラムシは増えますか?

A. チッ素分が多い有機肥料(鶏ふんや生ごみ堆肥など)でも同じ現象が起こることがあります。成分量に注意しましょう。

Q. 観葉植物にも同じことが言えますか?

A. はい。特に室内で育てている場合は、換気や風通しも影響しますが、チッ素過多はアブラムシやカイガラムシ、ハダニなどの発生要因となり得ます。


まとめ

チッ素分が多い肥料を与えすぎると、植物が柔らかくみずみずしく育ち、アブラムシなどの害虫が増えやすくなるというのは「植物の生理現象」と「害虫の好み」が関係しています。だからといって、チッ素肥料を全く使わないというのは間違いです。ポイントは、説明書通りの「適量管理」と、バランスの良い施肥、そして日々の観察です。初心者の方も、これらのポイントを守ることで、健康な植物を育てつつ害虫被害を最小限に抑えることができます。

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この記事を書いた人

ブログ運営者。日常の気づきから、言葉の意味、仕組みやトレンドまで「気になったことをわかりやすく」まとめています。調べて納得するのが好き。役立つ情報を、肩の力を抜いて発信中。

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