会社のパソコンやネットワーク、業務システムが問題なく使える毎日。それは決して「自然にそうなっている」わけではありません。その裏側で、当たり前の日常を必死に守っているのが情報システム部、いわゆる情シスの存在です。
トラブルが起きれば真っ先に呼ばれ、何も起きなければ存在を忘れられる。派手さはないけれど、止まれば会社全体に影響が出る。そんな責任ある立場で働く情シスの人たちは、日々さまざまな「あるある」と向き合っています。
本記事では、社内SEや情報システム部として働いた経験がある人なら、きっと一度はうなずいてしまう「情報システム部あるある」を11個にまとめました。
少し笑えて、少し切なくて、それでも誇りを持って働く情シスのリアルを、やさしい目線でお伝えします。
何もしていないのに壊れたと言われがち
「何もしてないのに、パソコンが動かなくなったんです」
情シスにとって、この言葉はもはや日常会話の一部です。詳しく話を聞いてみると、
- 設定画面を触っていた
- よく分からないソフトをインストールした
- 警告メッセージをすべて無視して進めた
といった背景が見えてくることは珍しくありません。
ただ、本人に悪気はなく、本気で「何もしていない」と思っているケースがほとんどです。そこを強く指摘すれば関係性にヒビが入ることもあるため、情シスは冷静に事実確認をしつつ、心の中でそっとため息をつきます。これも立派な情シスあるあるです。
勝手に設定をいじられていることがある
「共有フォルダにアクセスできなくなりました」
原因を調べてみると、ネットワーク設定やセキュリティ設定が変更されている。情シスではよくある光景です。
特に、セキュリティ上の理由で制限している設定ほど、なぜか触られがちです。「ちょっと変えただけ」「前の会社ではできた」という一言で済まされても、情報漏えいのリスクを考える情シスにとっては笑えません。
トラブル対応だけでなく、「そもそも触らせない」「分かりやすく説明する」といった予防策まで含めて考えなければならないのが、情シスの大変なところです。
「詳しいね」と言われて転職を勧められる
少し専門的な説明をしただけで、
「パソコン詳しいんだね」
「システムエンジニア向いてるんじゃない?」
と言われることがあります。
しかし、情報システム部とシステムエンジニアは似て非なる仕事です。情シスには技術力だけでなく、
- 社内調整力
- 分かりやすく説明する力
- トラブル時の冷静な対応力
といった、対人スキルが強く求められます。
軽い一言ではありますが、「この仕事の大変さはなかなか伝わらないな」と感じる瞬間でもあります。
IT以外の相談がなぜか集まる
「エアコンの調子が悪いんだけど」
「それ、総務の担当では……」
そう思いながらも、なぜか情シスに相談が集まることがあります。理由は単純で、「困ったらとりあえず情シス」という社内認識ができあがっているからです。
時には総務から「一度情シス経由でお願いして」と言われることもあり、知らないうちに社内のハブ的存在になっているケースも少なくありません。
パワーポイントを一から教えてと言われる
「パワーポイントの使い方を教えてほしい」
「最初から?」
ソフトの不具合対応なら分かりますが、基本操作の説明まで求められることも情シスではよくあります。
もちろん、業務に支障が出るならサポートは必要です。ただ内心では、「それは研修やマニュアルの範囲では……」と思ってしまうこともあります。
それでも丁寧に教えてしまうのが、情シスの優しさであり、結果的に仕事が増えてしまう原因でもあります。
UI改善を軽く頼まれる
「この社内システム、ここだけちょっと直せない?」
一見簡単そうに聞こえるUI改善ですが、実際には、
- 仕様変更の検討
- ベンダーとの調整
- 他機能への影響確認
など、多くの工程が発生します。
「簡単でしょ?」と言われるほど、そのギャップに疲れてしまうのも、情シスならではの本音です。
プライベートPCの設定を頼まれる
「家のパソコン、調子悪いんだけど見てくれない?」
業務外の相談を受けるのも、情シスあるあるです。断りづらい相手だと、つい引き受けてしまうこともあります。
もちろん好意で対応する場合もありますが、仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすい点は、情シス特有の悩みといえるでしょう。
社内でCMのような役割を求められる
「このツール便利だから、他の部署にも紹介してよ」
気軽に紹介した結果、いつの間にか社内営業担当のような立場になることもあります。さらに役員が興味を持つと、導入検討から運用まで、すべて情シスの仕事になります。
「紹介しただけなのに……」と心の中で思ってしまう瞬間です。
原因不明の障害と向き合う日々
ログを見ても分からない、再現もしない。そんな原因不明のトラブルは確実に存在します。
「いつ直るの?」と聞かれても、「原因が分からないので予測できません」と答えるしかありません。この説明が理解されにくいのも、情シスがつらいと感じるポイントです。
復旧しても感謝されない
長時間かけてトラブルを解消し、無事に元通り使えるようになった。それでも利用者からすれば「普通に戻っただけ」です。
評価にも残らず、感謝もされない。それでも情シスは、また次のトラブルに備えます。
本当は「ありがとう」と言ってほしい
トラブルが起きない日常を維持することは、決して当たり前ではありません。サーバー監視、アップデート、セキュリティ対策。見えないところで多くの作業が行われています。
だからこそ、たまにでいいので「ありがとう」の一言があるだけで、また明日も頑張れる。それが情報システム部の本音です。
情報システム部は決して目立つ部署ではありません。しかし、会社の土台を支える重要な役割を担っています。
もしこの記事を読んで「うちの情シスも大変そうだな」と感じたなら、ぜひ一言、声をかけてみてください。その小さな気遣いが、職場全体の雰囲気を少し良くしてくれるはずです。

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