こんばんは、今回はAdsenseに合格した人向けに、収益の最大化と安全な運用を目指してやるべきこと・覚えておくべきことを4つに分けて詳しくご紹介します。これからAdsenseを運用するうえで、重要なポイントをしっかり理解し、収益の向上とアカウントの保護を図りましょう。それぞれのステップについて、具体的な手順や注意点を掘り下げて説明するので、初心者の方でも安心して取り組める内容です。
ads.txtとsellers.json
ads.txtとsellers.jsonの理解
ads.txtとsellers.jsonは、広告枠と広告主を保護するための重要な情報であり、これらを「サプライチェーンオブジェクト」と呼びます。広告取引の透明性を確保するために、この2つのファイルを正しく理解し、適切に設定することが求められます。
ads.txtは広告枠側の情報で、サイトの所有権を宣言したり、サイトで利用できる広告ネットワークを制限したりするために使用されます。この設定を行うことで、不正な広告配信を防ぎ、サイトに掲載される広告の信頼性を高めます。広告ネットワークの中にはads.txtが設置されていないサイトを対象外にするものもあるため、ads.txtを必ず設置することが重要です。これにより、正当な広告ネットワークを通じた広告のみが配信され、収益性の向上にもつながります。
一方で、sellers.jsonは広告ネットワークやSSP(サプライサイドプラットフォーム)が取引している媒体者(サイトオーナー)の情報を公開するためのデータベースです。これは広告枠の透明性を確保し、ads.txtの情報を補完する役割を持っています。sellers.jsonにより、広告を購入するDSP(デマンドサイドプラットフォーム)は、広告枠が信頼できる媒体であるかどうかを確認できます。このように、sellers.jsonを利用することで、広告の透明性が確保され、広告主と媒体者双方にとって信頼できる取引が実現されます。

ads.txt設置とsellers.jsonの公開設定
ads.txtの設置は非常に簡単で、初心者でも簡単に設定することができます。例えば、WordPressのSwellテーマを使用している場合、「ads.txt編集」から簡単に設定ができます。
例: google.com, pub-2069060170317216, DIRECT, f08c47fec0942fa0
上記のように各SSPや広告ネットワークから提供された情報に従って、必要なパラメーターを記載するだけで完了です。他のテーマを使用している場合でも、WordPressを設置しているフォルダに「ads.txt」というファイル名で保存するだけで設定が完了します。この設定は非常にシンプルですが、広告の信頼性と収益性を守るために欠かせない重要なステップです。
sellers.jsonの公開設定についても、各SSPや広告ネットワークで簡単に設定を行うことができます。例えば、Adsenseの場合、以下の手順で設定します:
- Adsenseアカウントにログインし、サイドバーからアカウント設定を開く。
- 「販売情報の公開設定」を選び、公開ステータスを「非機密」に設定し、ビジネスドメインを入力します。
この手順を行うことで、sellers.jsonを通して取引情報が公開され、広告主に対して透明性を確保できます。これにより、広告主は信頼性のある広告枠に対して安心して入札できるため、広告枠の価値が向上し、最終的には収益の増加につながります。
広告枠の配置設計
広告枠の配置設計は、収益を最大化するために非常に重要です。Adsenseの自動広告AIに任せることも可能ですが、広告配置を自分で調整することで、さらなる収益向上が見込めます。広告の配置を適切に行うことで、クリック率が大幅に向上し、結果として収益が増加します。
まず、ABテストを行い、広告の最適な配置を見つけることをおすすめします。広告の配置場所によってはクリック率が大きく変わることがあります。例えば、記事の間に適度に広告を挿入することで、ユーザーの目に留まりやすくなり、クリック率が向上します。ABテストを継続的に行うことで、どの配置が最も効果的かをデータに基づいて確認し、最適化していくことができます。
また、広告のサイズや種類を工夫することもポイントです。一般的には、コンテンツの流れに合った広告サイズや位置を試しながら、ユーザーの視線の動きを考慮した最適な場所を見つけていきます。例えば、ヘッダーに728×90のバナーを配置するよりも、コンテンツ内に300×250の広告を配置した方がクリック率が上がることもあります。また、広告の種類をディスプレイ広告、インフィード広告、記事内広告など複数試しながら、サイトに最適な広告フォーマットを見つけることが重要です。
サイトに合った広告配置を見つけるには、GoogleのパートナーAIや自分自身でのテストを行い、データに基づいた判断をすることが大切です。広告の効果を最大化するために、配置場所だけでなく、広告の種類、デザイン、サイズなども考慮しながら、ユーザー体験を損なわないように最適化を行いましょう。
推定収益の開示に気を付ける
Adsenseの利用規約には、Googleと結んでいる秘密保持契約(NDA)が含まれています。
Google AdSense – 利用規約
- 秘密保持
お客様は、当社の事前の書面による承諾なく Google 機密情報を開示しないことに合意するものとします。「Google 機密情報」には、(a)本サービスに関連する一切の Google のソフトウェア、技術および文書、(b)本サービスとの関係において広告媒体の実績に関連したクリックスルー率その他の統計、(c)本サービスにおける非公開のベータ版機能または体験版機能の存在、それに関する情報、またはその規約ならびに(d)Google により提供されるその他の情報であって、機密であると指定されるか、それが提示される状況において通常機密とみなされるものが含まれます。Google 機密情報には、お客様による本サービスの利用より前にお客様にとって既知であった情報、お客様の責によらず公知となった情報、お客様が独自に開発した情報、または第三者によりお客様に適法に与えられた情報は、含まれないものとします。本第 11 条にかかわらず、お客様は、自らによる本サービスの利用によりもたらされた Google による支払総額を正確に開示することができます。
これにより、Googleの機密情報や特定の統計情報を第三者に公開することは固く禁じられています。特に、推定収益やクリック率(CTR)、クリック単価(CPC)などの情報を公開することは規約違反であり、アカウントの停止などの重大なペナルティを受けるリスクがあります。
推定収益の公開については、特定できないように曖昧な表現を用いた場合に限り、許可されることがありますが、基本的には公開しない方が安全です。例えば、「推定収益100円」と具体的に示すのではなく、「お菓子何個分くらい」といった曖昧な表現にするなど、情報の具体性を避けることが求められます。このような表現であれば、直接的な収益額を示さないため、規約に抵触する可能性を低くすることができます。
また、Twitterやブログでの推定収益の公開やダッシュボードのスクリーンショットは、アカウントの停止や収益の没収につながるリスクがありますので、これらの情報を公開しないよう十分に注意しましょう。Adsenseの利用規約に違反すると、収益の没収だけでなく、再度の利用ができなくなる可能性もあります。そのため、収益データの取り扱いには慎重を期し、必要以上に公開しないことが大切です。
よくある質問
- Twitterによくある推定収益○○円の投稿は問題ないですか?
-
ダメです機密規約違反なのですぐに削除しましょう。
- Twitterによくあるダッシュボードのスクリーンショットの投稿て問題ないですか?
-
完全アウトです!今すぐ削除してください。
- ブログに推定収益やダッシュボードのスクリーンショット掲載は問題ないですか?
-
これも完全アウトこれらの行為を行った場合アカウントの停止や訴訟の対象
収益の返還当自身の大事な収益を失う結果になります。Adsense等広告の取引は対等なビジネスです。
そのために知り得た情報は認められた情報以外当事者以外に決して公開しないようにしましょう。 - アドセンスの収益残高やGoogleから振り込まれたデータを公開するのは問題ないか?
-
これはGoogleが認めている通り正確な数字であれば11条機密保持契約の適用外で有るため
問題ありません。 - どうしても推定収益を公開したい
-
このケースについて言っての要件を満たしたパブリッシャーがGoogleのアカウントマネージャー
(Adsenseの専用窓口)に問い合わせたことがあるそうです。推定収益については食べ物や道具などその物の数に置き換えて推定でいくらであると明確には
特定できない表現であれば問題ないとのことです。例100円の推定収益 うまい棒換算 8.3本 ※ただし原単価を併記してはならない※
まとめ
今回ご紹介したAdsense合格後に覚えておくべきこと・やるべきことは以下の4つです:
Adsenseの収益はビジネスに直結する大切な情報です。収益情報を適切に管理することで、Googleとの信頼関係を築き、長期的に安定した収益を得ることが可能になります。収益の取り扱いに関しては、規約を遵守し、不必要な情報公開は避けるようにしましょう。
- ads.txtとsellers.jsonの理解:広告枠と広告主の信頼性を守るために欠かせない基本情報です。これらの設定により、不正な広告配信を防ぎ、収益性の高い広告運用が可能になります。
- ads.txtの設置とsellers.jsonの公開設定:これらの設定を行うことで、広告の透明性を確保し、取引の信頼性を高めます。設置自体はシンプルですが、その効果は非常に大きいため、必ず実施しましょう。
- 広告枠の配置設計:適切な広告配置を見つけて収益を最大化しましょう。自動広告に頼るだけでなく、自分でテストを行い最適化することが重要です。ABテストを行い、広告の配置、サイズ、種類を検討し、最も効果的な組み合わせを見つけていきます。
- 推定収益の開示に気を付ける:Adsenseの利用規約を遵守し、機密情報の取り扱いに十分注意しましょう。収益情報の公開に関しては、Googleの規約に従い、不必要な情報公開は避けるべきです。
これらをしっかりと実施して、大切な収益を守りながら効率よく収益を上げていきましょう。Adsenseにまだ合格していない方は、この機会にぜひ挑戦して、収益化への一歩を踏み出してください。合格後も継続的に学び、広告の運用を最適化して、安定した収益を目指しましょう。
コメント