地震や台風、大雪などで長時間の停電になると、まず困るのが「電気が使えないこと」です。
照明がつかない、スマホが充電できない、情報が入らない――これだけで、不安と不便が一気に押し寄せます。
この記事では、防災アドバイザー曽根さんの解説内容をベースにしながら、
- 乾電池
- モバイルバッテリー
- 大容量バッテリー(ポータブル電源)
この3種類の「蓄電池」をどう選び、どのくらい備えておけばいいのかを、初心者にも分かりやすく整理してお伝えします。
「とりあえずスマホだけは死守したい」「冷蔵庫や照明もできれば動かしたい」「大容量バッテリーが気になるけど、どれを選べばいいか分からない」という方は、自分のライフスタイルと照らし合わせながら読み進めてみてください。
停電対策の基本は「非常時の電源をどう確保するか」
停電への備え方には、ざっくりいうと次の3パターンがあります。
- 乾電池やバッテリー(蓄電池)を用意する
- 発電機を用意して、自分で発電する
- 家の設備そのもの(太陽光発電・家庭用蓄電池など)で停電に対応する
この記事はこのうちの「蓄電池」(ためておく電気)の話に絞ります。
その中でも、
- 乾電池(単三を中心に)
- 小型モバイルバッテリー
- 大容量バッテリー(ポータブル電源)
の3つを順番に解説していきます。
ベース電源は「乾電池」から考える
非常時の電気について、まず最初に考えるべきは「乾電池」です。
乾電池は、いわば非常時のベース電源。構造もシンプルで、管理もしやすく、長期保存にも向いています。
防災に必須の「乾電池 三種の神器」
曽根さんは、防災用の乾電池機器として次の3つを「三種の神器」と呼んでいます。
- LEDライト(懐中電灯・ヘッドライト)
- 携帯ラジオ
- 乾電池式スマホ充電器
この3つを「すべて乾電池で動くようにしておく」ことが、停電対策の第一歩です。
例えば:
- ヘッドライト:単三電池1本
- 携帯ラジオ:単三電池2本
- 乾電池式スマホ充電器:単三電池3本
という構成にしておけば、すべて単三電池だけで運用できるので管理がとても楽になります。
乾電池は「単三」に統一するとラク
乾電池と一言でいっても、単1・単2・単3・単4…とサイズはいろいろあります。
防災用として備えるときのコツは、可能な限りすべて「単三電池」に統一すること。
- 懐中電灯は単一
- ラジオは単二
- スマホ充電器は単三
…とバラバラだと、どれかの電池だけが切れてしまったときに「他の機器から融通」が効きません。
全部単三にそろえておけば、手持ちの電池を自由に入れ替えてやりくりできます。
どうして単三に統一するの?
- 一般的な家電や防災グッズは、単三対応の製品が豊富
- 単一・単二より安く、入手しやすい
- 収納もしやすく、数を多く持っておける
このあたりが大きなメリットです。
サイズ違いを救う「スペーサー」という裏ワザ
とはいえ、家の押し入れをひっくり返すと
- 単一電池の懐中電灯
- 単二電池の古いラジオ
などが出てくることもあります。そういうときに便利なのが**「スペーサー」**という小物です。
- 単三電池を中に入れると、外形が単一(または単二)サイズになるケース
- 100円ショップでもよく売っている
ポイントは、乾電池はサイズが違っても電圧はほぼすべて1.5Vで同じだということ。違うのは「容量(どれくらい長く使えるか)」です。
単三を単一スペーサーに入れると、動作時間は短くなるものの、「とりあえず動かす」ことはできます。
普段は「すべて単三でそろえる」方針でOKですが、
- 家にある古い懐中電灯・ラジオも生かしたい
- いざというときの保険を増やしたい
という意味で、単一用・単二用のスペーサーを数個持っておくと安心です。
乾電池は何本備える?計算方法と現実的な目安
「結局、乾電池って何本あればいいの?」
ここは多くの人がつまずくポイントです。
1日あたりの必要本数を出してみる
まずは、自分が使う予定の機器と電池本数を書き出すところから始めます。例として:
- ヘッドライト:単三1本
- 携帯ラジオ:単三2本
- 乾電池式スマホ充電器:単三3本
これらを「1日ごとに総入れ替えする」と仮定すると、
- 1日あたり必要な電池本数:1+2+3 = 6本
という計算になります。
実際は1日で使い切らないことも多いですが、「余裕を見て1日6〜8本」と考えておくと安心です。
何日分を準備すればいい?
問題はここです。「停電が何日続くのか」が事前には読めません。
- 災害発生から本格的な支援が動き始めるのは、だいたい4日目以降といわれることが多い
- 多くのインフラ復旧目標は「おおむね1週間」を目安にしているケースが多い(Jackery Japan)
こうした前提から、乾電池備蓄の一つの目安としては、
- 最低:3日分
- できれば:7日分
を想定するのが現実的です。
例えば「1日あたり8本必要」とすると:
- 最低限:8本 × 3日 = 24本
- 余裕を見て:8本 × 7日 = 56本
これを家族の人数分用意するのが理想です。
もちろん「多ければ多いほど安心」ですが、まずはこのあたりを最低ラインの目安にしてみてください。
乾電池の備蓄スタイルは2通り
乾電池の備え方は、大きく2つのスタイルに分かれます。
- 日常でもたくさん電池を使う家庭(おもちゃ・リモコン・電池製品が多い)
- 防災用くらいでしか電池を使わない家庭
それぞれに向いたやり方があります。
① 日常でよく電池を使う家庭:ローテーション備蓄
- おもちゃ(プラレールなど)で単三電池を大量に使う
- ワイヤレス機器や家電で、日ごろから電池消費が多い
そんな家庭では、「日常備蓄」スタイルがオススメです。
やり方はシンプル:
- 使い切れる範囲で、まとめて大量購入(例:40本・100本など)
- 収納ケースなどにまとめて保管
- 日常で1パック使い切ったら、その都度1パック補充する
こうすることで、
- いつも家のどこかに「大量の乾電池」がある
- しかも、古いものから順番に使うので「賞味期限切れ」になりにくい
食料備蓄でいう「ローリングストック」と同じ発想です。
② 普段あまり電池を使わない家庭:年1回の総入れ替え方式
一方で、
- 子どもがいない、またはおもちゃが少ない
- 日常で乾電池をほとんど使わない
- 電池はリモコンくらい
というご家庭の場合は、「防災専用」と割り切った備え方がおすすめです。
ここでは、予算に応じて2コースを紹介していました。
ガッツリコース(国産・長寿命電池)
- 1人あたり年間予算:約400円
- 10年保存可能な国産の高性能乾電池(例:エボルタなど)を選ぶ
- 1年に1回、防災用品点検の日を決めて全ての電池を強制的に交換
具体的には:
- 年に1度、家族一人につき4本入りのパックを1つ購入
- 防災リュックに入っている乾電池製品の電池を全部、新しいものに入れ替える
- 外した古い電池は、その年のうちに日常生活で使い切る(スマホ充電テストなど)
これを続けることで、常に
- 使用期限が十分残っている「新しい電池」だけが防災リュックに入っている
- 古くなり始めた電池は、日常用途で使ってから捨てる
という理想的な循環ができます。
あっさりコース(普通のアルカリ乾電池)
- 1人あたり年間予算:約100円
- 一般的なアルカリ乾電池(保存期間5年程度のもの)を使用
- やり方はガッツリコースとほぼ同じく「年1回の総入れ替え」
保存年数が短くなる分、ストックしておける電池本数は少なめになりますが、それでも
- 常に20本前後の新しい乾電池を確保
という形を維持できます。
「まずは低コストで始めたい」という人は、このあっさりコースからでも十分意味があります。
防災目線でのモバイルバッテリーの選び方
スマホ時代の今、モバイルバッテリーは非常に身近な存在になりました。
ただし、防災用として見たときには注意点も多く、「何となく買っておけばOK」というわけにはいきません。
ポイントは、
- 普段からモバイルバッテリーを使っているかどうか
この違いで、選び方が変わります。
「防災専用に1つ買っておこう」は、あまりおすすめしない
普段まったくモバイルバッテリーを使っていない人が、「防災用にだけ」モバイルバッテリーを買うのは、実はあまり得策ではありません。
その理由は、
- 乾電池より高価
- リチウムイオン電池は寿命が短い(年数とともに容量が落ちる)
- 自然放電もあり、長期放置に向かない
からです。
同じ3,000円を使うのであれば、
- 高性能な乾電池を30本買う
- 乾電池式スマホ充電器に回す
といった形で、乾電池側を厚くするほうが、長期保存という意味では合理的です。
普段から使っている人は「防災にも使える1台」を選ぶ
一方で、
- 通勤・通学で毎日モバイルバッテリーを使う
- 出張や旅行が多い
- ゲームや動画視聴などでスマホの電池消費が激しい
こんな人は、「防災専用」と分けるのではなく、日常使いの1台を防災にも使えるように選ぶのがおすすめです。
容量の目安:10,000mAh以上
スマホのバッテリー容量は、機種にもよりますが、平均してだいたい3,000mAh前後です。
ただ、モバイルバッテリーからスマホに充電するときには、
- 電圧の変換ロス
- ケーブルの抵抗
などで、実際には7割程度しか使えないと考えるのが現実的です。
ざっくりした目安としては、
- 5,000mAhのモバイルバッテリー → スマホ1回分フル充電できる程度
- 10,000mAh → スマホ2回分程度
防災も意識するなら、
- 最低でも10,000mAh以上
- 可能なら、持ち歩いて苦にならない範囲でなるべく大容量
という選び方がおすすめです。
「日中に1回使ってしまって、その直後に大地震で停電」
という最悪のタイミングを考えると、使った後でももう1〜2回分残っている容量があると安心です。
出力(アンペア)も重要:2A以上を選ぶ
スペック表には「出力:5V 2A」などと書かれています。
- 1A(アンペア)程度 → 充電に非常に時間がかかる
- 2A以上 → スマホをそれなりのスピードで充電可能
防災時は、限られた時間で効率よく充電する必要があります。
「安いけど出力が1Aしかない」ものは避け、2A以上の出力があるモデルを選んでください。
PSEマークは絶対確認する
日本で販売されるモバイルバッテリーは、電気用品安全法の対象であり、PSEマークの表示が義務付けられています。(経済産業省)
- 丸囲みの「PSE」というマーク
- メーカー名・定格電圧・定格容量などの表示
がきちんとある製品を選びましょう。
PSEマークがないものは、そもそも現在は正規には販売できないはずですが、フリマサイトなどで怪しい製品が出回る可能性もあります。
大容量のリチウム電池は、発火・爆発のリスクもゼロではありません。
不自然に安い無名ブランドは避け、評価の多いメーカー品を選ぶのが安全です。(Anker Japan 公式オンラインストア)
飛行機に乗る人は「容量(Wh)」にも注意
海外旅行や出張が多く、モバイルバッテリーを飛行機に持ち込む人は、容量の上限も知っておく必要があります。
- 100Wh以下:ほとんどの航空会社で制限なし(常識的な個数まで)
- 100Wh超〜160Wh以下:多くの航空会社で1人2個まで、一部は事前承認が必要(CHARGESPOT)
- 160Wh超:機内持ち込み不可
モバイルバッテリーの表記が「mAh(ミリアンペアアワー)」のみの場合でも、電圧をかけ合わせればWhに換算できます。
大容量モデルを選ぶときは、160Whを超えないかも念のため確認しておきましょう。(互換バッテリー.com)
充電器・ケーブル・タップも「セット」で用意する
避難所などで電源が開放される場合、
- モバイルバッテリー本体だけ持っていても、充電器がなければ補充できない
- コンセントが足りず、順番待ちになる
という状況がよく起こります。
そこで、防災リュックにはぜひ次のものも入れておきたいところです。
- スマホ&モバイルバッテリー用のUSB充電器
- スマホに合った充電ケーブル(予備含め2本以上)
- 電源タップ
- 延長コード
特にタップと延長コードは、「コンセントが遠い」「差し込み口が足りない」という問題を一気に解決してくれます。
細いケーブルなら、人の邪魔になりにくいルートを通してコンセントに伸ばせるので、避難所での充電チャンスを最大限活かすことができます。
大容量バッテリー(ポータブル電源)の考え方
ここからは、いわゆる**「ポータブル電源」や「大容量バッテリー」**の話です。
- ACコンセントが使える
- テレビ・小型冷蔵庫・扇風機なども動かせる
- ソーラーパネルと組み合わせて使うことも可能
など、非常時の安心感はかなり大きい一方で、価格も安くはありません。
買う前に、「何のために」「どこまで電気を確保したいのか」を明確にすることが大切です。
① とりあえず「スマホだけは困らないようにしたい」場合
多くの人がまず考えるのが、
「とりあえず、家族全員分のスマホだけは1週間持たせたい」
というニーズです。
先ほどの目安を使うと、
- スマホ1台を1回フル充電するのに、モバイルバッテリー側で約5,000mAh必要
- 1日1回 × 7日分 = 35,000mAh(1人あたり)
となります。
家族人数ごとの目安は、こんなイメージです。
- 1人:35,000mAh
- 2人:70,000mAh
- 4人:140,000mAh
この数字はあくまで「スマホだけ/1日1回フル充電」の想定なので、多少余裕を見ておくと安心です。
② 「家電もある程度動かしたい」なら、まずは出力をチェック
次に多いのが、
「何に使うか細かく決めていないけど、家電をある程度動かせるものが欲しい」
というパターンです。
この場合、まず注目すべきは**「定格出力(W:ワット)」**です。
基準は「1500W」
日本の一般家庭用コンセントは、
- 電圧:100V
- 最大電流:15A
が標準で、1口あたり1500Wが上限とされています。(Panasonic)
つまり、
「家庭用コンセントから普通に動いている家電は、基本的には1500Wまで」
ということ。
したがって、
- 1500W以上の定格出力を持つポータブル電源 → ほとんどの家庭用家電が「時間さえ持てば」動かせる
- 500W程度 → 小型家電や照明・ノートPCなどはOKだが、電子レンジやドライヤーなどは厳しい
という目安になります。
「とにかく何でも動かせるようにしておきたい」
という人は、定格出力1500W以上のモデルを候補に入れてみてください。
ただし、出力が大きいほど本体サイズも価格も大きくなるので、
- 本当にそこまで必要か?
- 代替手段(カセットコンロ・毛布など)で代用できないか?
も合わせて考えることが大切です。
「何をどれくらい動かしたいか」を数字で考える方法
大容量バッテリーを検討するとき、最終的には
「自分が使いたい機器を、何時間動かせるのか?」
を数字で把握しておく必要があります。
少しだけ計算が出てきますが、やることはシンプルです。
ステップ1:使いたい機器の「消費電力(W)」を調べる
例として、次の4つを動かしたいとします。
- LED照明:60W
- ノートパソコン:25W
- 扇風機:40W
- 冷蔵庫:250W
機器の裏面や取扱説明書に「〇〇W」と書かれているはずです。
これらを全部足すと、
- 60 + 25 + 40 + 250 = 375W
この「375W」が、同時に使う場合に必要な電力です。
ポータブル電源の定格出力は、これ以上でないといけません(この例なら500W以上あればOK)。
ステップ2:それぞれ「何時間」使いたいかを書き出す
次に、各機器をどのくらい使うのかを決めます。
例:
- 照明:夜8時間
- ノートPC:12時間(在宅ワーク想定)
- 扇風機:24時間(夏の熱中症対策)
- 冷蔵庫:24時間(中身を守るため)
ステップ3:「消費電力(W)×時間」で必要な電力量(Wh)を出す
ここからは掛け算です。
- 照明:60W × 8時間 = 480Wh
- ノートPC:25W × 12時間 = 300Wh
- 扇風機:40W × 24時間 = 960Wh
- 冷蔵庫:250W × 24時間 = 6000Wh
全部足すと、
- 合計 = 7740Wh
となります。
つまり、「この条件を1日まるまる満たそうとすると、7740Whもの電力量が必要」ということです。
実際のポータブル電源の容量は、
- 500Wh
- 700Wh
- 2000Wh
といったオーダーが多いので、7740Whというのは家庭用の蓄電池クラスでないと賄えないレベルです。
この数字を見て初めて、
- 「全部は無理だから、何を優先するか決めよう」
- 「冷蔵庫と扇風機だけに絞る」
- 「照明は電池式ランタンに任せる」
といった具体的な調整ができます。
「起動電力」と「瞬間最大出力」にも注意
もう一つ、見落としがちなポイントが**「起動電力」**です。
- LED照明・ノートPC → 消費電力 ≒ 起動電力(ほぼ一定)
- 扇風機・冷蔵庫などモーターを使う機器 → スイッチを入れた瞬間だけ、大きな電力が必要
この「スイッチを入れた瞬間の電力」を起動電力と呼びます。
ポータブル電源の仕様には、たいてい
- 定格出力:〇〇W
- 瞬間最大出力:△△W
という2つの数字が書かれています。
- 定格出力 → 連続して出せる電力
- 瞬間最大出力 → 短時間だけなら出せる上限(起動電力をまかなえるかどうかの目安)
例えば、
- 冷蔵庫の起動電力が1000W
- ポータブル電源の瞬間最大出力も1000W
であれば、ギリギリ起動できます。
もし複数の機器を同時にオンにすると起動電力が重なり、瞬間最大出力を超えてしまう可能性があります。その場合は、
- まず冷蔵庫だけスイッチを入れて起動させる
- しばらくして電力が落ち着いてから、他の機器のスイッチを入れる
といった順番の工夫で乗り切ることができます。
バッテリーだけに頼らない「代替手段」もセットで考える
ここまで「電気をどう確保するか」の話をしてきましたが、実はもう一つ大事な視点があります。
「そもそも、その用途は電気でなくても代用できないか?」
という視点です。
例えば:
- ご飯を炊きたい → 電気炊飯器+大容量バッテリーではなく、カセットコンロ+鍋の方が安くて確実
- お湯を沸かしたい → 電気ポットではなく、カセットコンロ+やかん
- 夏の熱中症対策 → 扇風機+バッテリーだけでなく、経口補水パウダー・うちわ・冷却グッズを組み合わせる
- 冬の防寒 → 電気毛布+大容量バッテリーより、毛布・寝袋・カイロを優先する方が現実的
もちろん、
- 在宅医療機器
- ペット(特に熱帯魚・爬虫類など)に必要なヒーターやフィルター
など、「どうしても電気が必要なもの」もあります。
こうした命に関わる機器については、今回紹介した計算方法を使って、優先的に電源を確保する仕組みを整えてください。
ただ、それ以外の用途については、
- 「バッテリーで頑張る」よりも
- 「電気以外の手段に切り替える」
ほうが、結果的に安く・簡単で・壊れにくい備えになることが多いです。
まとめ|自分の暮らしに合った「停電プラン」を作ろう
最後に、この記事のポイントを整理します。
1. まずは「乾電池」をベース電源として整える
- LEDライト・携帯ラジオ・乾電池式スマホ充電器の「三種の神器」をそろえる
- 可能な限り単三電池に統一すると管理がラク
- 目安は
- 1日あたり:8本前後
- 最低3日分、できれば7日分
- これを家族人数分
- 普段よく電池を使う家庭は「日常ローテーション」、そうでない家庭は「年1回総入れ替え」が効率的
2. モバイルバッテリーは「普段使いしているか」で方針を変える
- 普段ほとんど使わない → 無理に買わず、乾電池+乾電池式充電器を増やした方が長期保存向き
- 普段から使っている → 防災にも使える1台を選ぶ
- 容量は10,000mAh以上を目安に
- 出力は2A以上
- PSEマーク付き・実績あるメーカー品を選ぶ
- 飛行機に持ち込むなら160Wh以下であることを確認
3. 大容量バッテリーは「目的」をはっきりさせてから
- 「スマホだけは守りたい」
→ 1人あたり**35,000mAh(7日分)**をざっくり目安に - 「家電をある程度動かしたい」
→ まずは定格出力(W)をチェック
→ 「何でも動かしたい」なら1500W以上を一つの目安に - 「何をどれくらい動かしたいか決まっている」
→ 消費電力(W)×使用時間(h)で**必要な電力量(Wh)**を計算
→ 起動電力・瞬間最大出力も忘れずにチェック
4. バッテリーにこだわりすぎず、「代替手段」も一緒に考える
- 調理・保温・防寒・熱中症対策などは、電気以外の方法の方が安くて確実なことが多い
- 本当に電気が必要なもの(医療機器・ペットの設備など)を優先し、それ以外は「別の手段で代用できないか?」を検討する
停電対策は、「とりあえず大容量バッテリーを1台買えば終わり」という話ではありません。
自分や家族の暮らし方をイメージしながら、
- 乾電池でベースを固める
- モバイルバッテリーでスマホの安心を高める
- 必要に応じて大容量バッテリーや代替手段を組み合わせる
という順番で考えていくと、ムダが少なく、実用的な備えになっていきます。
「うちなら何が必要かな?」と、ぜひ家族で話し合いながら、自分たちだけの「停電サバイバルプラン」を作ってみてください。

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