家具や建具、フローリングなどでよく耳にする「突板(つきいた)」。無垢材と並んで木材の質感を楽しめる素材として知られていますが、実際にはどのようなものなのかご存じでしょうか。この記事では、突板の基本的な特徴から製造方法、メリット・デメリット、そして無垢材やプリント合板との違いまでをわかりやすく解説します。天然木ならではの風合いを暮らしに取り入れたい方に役立つ情報をまとめました。
突板とは?基本的な定義
突板とは、天然木を0.2~0.6mmほどの薄さにスライスした板を合板や繊維板などの基材に貼り付けたものを指します。見た目は無垢材とほとんど変わらず、天然木の木目や質感を楽しめるのが大きな魅力です。
一般的に家具や建具、住宅の内装材に多く使用され、軽量でコストを抑えつつ高級感を出せるため、幅広いシーンで採用されています。
突板の厚み
- 通常は0.2~0.6mm程度
- 一般的な紙の厚さ(0.1mm前後)よりも少し厚い程度
- 加工時に基材にしっかりと貼り付けられる薄さ
この薄さが、無垢材よりも割れや反りが少なく扱いやすい理由のひとつです。
突板の製造方法
突板は、原木をスライスする方法によって木目の表情が変わります。代表的な製造方法は次の3種類です。
1. ロータリー切削(ロータリーカット)
原木を丸太のまま旋盤に固定し、鉋(かんな)のような刃物でぐるぐると削り出す方法です。長い突板が一度に大量に取れるため効率が良く、価格も比較的安価になります。木目は曲線的で、ダイナミックな表情を持ちやすいのが特徴です。
2. スライサー切削(フラットカット)
丸太を縦に割って平らな面を作り、その面に沿ってスライスする方法です。年輪に沿った美しい木目が現れ、無垢材に近い見た目になります。家具や高級建材によく使われる製法です。
3. リフトカット
丸太を一部斜めにしてスライスすることで、独特な波状の木目を出す方法です。ロータリーとスライサーの中間的な表情が楽しめます。
突板のメリット
突板には無垢材やプリント合板にはない利点があります。
- 天然木の質感を楽しめる
本物の木をスライスしているため、木目や手触りは無垢材とほとんど変わりません。 - コストを抑えられる
原木を効率的に使えるため、無垢材に比べて価格が安くなります。高級材の突板なら、無垢材では高額すぎる木種をリーズナブルに取り入れられます。 - 反りや割れが少ない
基材が合板やMDF(中密度繊維板)のため、湿度変化による反りや割れを最小限に抑えられます。 - 軽量で扱いやすい
家具や扉などに使いやすく、施工性にも優れています。
突板のデメリット
もちろん突板にも注意点があります。
- 表面が薄いため削れない
0.2~0.6mmほどしかないため、傷や凹みを深く削って補修することは難しいです。 - 経年変化の違い
無垢材に比べて経年変化が緩やかで、味わいが少ないと感じる人もいます。 - 本物志向には物足りないことも
木の厚みや質感を重視する方には、突板はやや軽い印象を与える場合があります。
突板と他の素材との違い
突板 vs 無垢材
- 無垢材:丸太から切り出した板をそのまま使用。厚みがあり、重厚感や耐久性に優れるが、高価で反りやすい。
- 突板:薄くスライスして基材に貼るため、反りにくく安価。見た目は無垢材に近い。
突板 vs プリント合板
- プリント合板:木目を印刷したシートを貼ったもの。コストが安く、均一な模様が得られるが、天然木の風合いはない。
- 突板:天然木を使用するため、質感が自然で高級感がある。
突板がよく使われる場所
突板はその特徴から、さまざまなインテリアや家具に用いられています。
- 家具(テーブル、キャビネット、収納家具など)
- ドアや建具
- 壁面パネル
- 床材(突板フローリング)
- カウンターや棚板
特に、フローリングは突板を使うことで天然木の美しさを手軽に取り入れられるため人気です。
突板を選ぶときのポイント
- 木種の選び方:オーク、ウォールナット、チェリーなど好みに合わせて選べる
- 使用環境:傷がつきやすい場所ではマットや保護剤を使う
- 用途に合わせる:家具なら軽量で扱いやすく、フローリングなら耐久性の高いものを選ぶ
まとめ
突板とは、天然木を薄くスライスして基材に貼り付けた仕上げ材で、無垢材に近い美しさを手軽に楽しめるのが大きな魅力です。無垢材のような高級感を求めつつも、コストや扱いやすさを重視したい方にとって理想的な選択肢といえるでしょう。
インテリアに天然木の温かみを取り入れたい方は、ぜひ突板の魅力を検討してみてください。

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