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防水規格「IP表示」とは?仕組み・等級・正しい理解と活用法

私たちがスマートフォンや家電、腕時計、防犯カメラなどの製品を選ぶときによく見かける「IP67」や「IP68」といった表記。これらは「IP規格」と呼ばれるもので、防水・防塵性能を数値で示す国際的な基準です。しかし、「この数字って何?」「IP67とIP68の違いは?」「本当にどこまで大丈夫?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。この記事では、IP表示の意味や仕組み、等級ごとの違い、注意点まで、誰にでも分かるように徹底解説します。


目次

IP表示とは?基本の仕組み

「IP」はInternational ProtectionまたはIngress Protectionの略で、機器の「内部を異物や水の侵入からどれくらい守れるか」を示す規格です。
国際電気標準会議(IEC)で定められており、日本ではJIS規格にも準拠しています。

IPの後に続く「2つの数字」が、それぞれ**防塵性能(第1数字)防水性能(第2数字)**のレベルを表しています。

表記例

  • IP68
  • IP55
  • IPX4(Xは省略、もしくはその試験をしていない場合)

IP表示の数字の意味

第1数字(左側)…固形物・粉塵に対する保護等級(0~6)

数字保護の程度・内容例
0特に保護されていない
1直径50mm以上の固形物体(手など)が内部に侵入しない
2直径12mm以上の固形物体(指など)が内部に侵入しない
3直径2.5mm以上の工具先端や固形物体が内部に侵入しない
4直径1.0mm以上のワイヤーや固形物体が内部に侵入しない
5機器の正常な作動に支障をきたす量の粉塵が内部に侵入しない(粉塵の進入を防止)
6粉塵が完全に内部に侵入しない(完全防塵構造)

第2数字(右側)…水の侵入に対する保護等級(0~8)

数字保護の程度・内容例
0特に保護されていない
1垂直に落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない(例:結露や小雨程度)
2垂直より左右15°以内からの降雨によって有害な影響を受けない
3垂直より左右60°以内からの降雨によって有害な影響を受けない
4いかなる方向からの水の飛沫にも有害な影響を受けない
5いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない
6強い噴流水でも有害な影響を受けない(3mの距離から全方向に100L/分・100kPaで3分間)
7一定の圧力・時間で水中に没しても浸水しない(水面下15cm~1m、30分間)
8継続的に水中に沈めても有害な影響を受けない(メーカーと使用者の取り決めによる厳しい条件で試験)

注意!
「IPX4」など“X”が付いている場合、その数字側のテストを行っていない(または省略されている)ことを示します。
例:IPX4=防塵テストは未実施、防水は4等級


テスト方法のポイント

各等級ごとに、国際規格に基づく厳格なテスト方法が決められています。たとえば防水5等級では「3mの距離から全方向に12.5L/分・30kPaの噴流水を3分間かけても内部に水が入らない」など、条件が明確です。

  • 等級6:強い噴流水にも耐える
  • 等級7:一定時間水没しても内部に水が入らない
  • 等級8:水没した状態で連続して使用しても耐えられる(詳細条件は機種ごと)

IP表示でよくある疑問と注意点

「IP68なら、どんな場面でも絶対に壊れない?」

いいえ。
IP表示は「規定の条件下での試験結果」であり、日常生活での実際の使用や長期間の劣化、経年劣化、衝撃、温度変化などまでは保証していません。

注意事項例:

  • 海水やプールの塩素水、温泉などは想定外の環境
  • 衝撃や落下でパッキンがずれると防水性能が低下
  • 経年劣化やゴムパッキンの傷みは考慮されていない
  • 防水保証の内容はメーカーや製品ごとに異なる

製品保証との関係

IP表示は“規格試験結果”であり、「自然環境下(屋外や雨、風呂場など)での長期保証」や「誤った使い方による故障」は基本的に保証外です。
詳しい使用条件や注意事項は、必ず取扱説明書やメーカーの公式情報を確認しましょう。


防水等級の目安と選び方

どの程度のIP等級が必要かは、使用目的や設置環境によって異なります。

利用シーン推奨IP等級の目安ポイント
屋内使用(ほこり少ない)IP2X以上生活防塵・防水レベル
キッチンや洗面所IP4X/IPX4以上水しぶきや軽い湿気に対応
屋外・アウトドアIP55/IP65以上強い雨や埃、砂ぼこりへの耐性
プールや水場で使用IP67/IP68以上一定時間の水没でも大丈夫(※海水は注意)

まとめ

「IP表示」は、製品の防塵・防水性能を客観的に示す国際基準です。
2つの数字で固形物や粉塵、水に対する耐性を示していますが、「万能な保証」ではなく、規格上の“試験結果”であることを理解しましょう。
日常生活での正しい使い方やメンテナンス、取扱説明書の確認もとても大切です。

防水・防塵製品を選ぶときには、「どんな環境でどれくらいの防護が必要か?」をイメージして、目的や使用場所に合ったIP等級の製品を選ぶようにしましょう。

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この記事を書いた人

ブログ運営者。日常の気づきから、言葉の意味、仕組みやトレンドまで「気になったことをわかりやすく」まとめています。調べて納得するのが好き。役立つ情報を、肩の力を抜いて発信中。

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