2025年10月1日(水)から、ヤマト運輸の宅急便運賃が改定されることが発表されました。私はヤマト運輸の関係者ではありませんが、日々ネット通販やフリマアプリを使いこなす一人として、この運賃改定には大きな関心があります。「また値上げ?」と感じる方も多いと思いますが、今回の改定の背景や、具体的にどのサイズがどれくらい値上げされるのか、実際の利用シーンでどう影響があるのかをまとめてみました。この記事が、同じように日常的に宅急便を利用している方の参考になれば幸いです。

そもそも「届出運賃」とは?改定はなぜ行われるのか
まず、「届出運賃」とは、ヤマト運輸が国(国土交通省)に届け出て公表している標準的な運賃のことです。宅急便を1個単位で発送する個人利用や、あらかじめ特別契約を結んでいない法人顧客などに適用されます。最近の物流業界は、人手不足や燃料高騰といった社会的な課題を背景に、運賃の見直しが続いています。
ヤマト運輸も例外ではなく、従業員や配送パートナーの労働環境改善、そして持続可能な物流サービスの維持のために、2023年から年度ごとに運賃の改定を実施しています。2025年の今回も、その一環という位置づけです。
今回の改定内容と対象商品は?
改定されるのは「120サイズ」以上から
今回の運賃改定で対象となるのは、宅急便の「120サイズ」から「200サイズ」まで、そしてゴルフ宅急便(キャディバッグ規格)、スキー宅急便(板規格)です。
※宅急便コンパクトや60~100サイズは、2025年10月時点では改定なしです。
※沖縄県発着便は今回の対象外となっています。
具体的な改定内容(例:関東→関東の場合)
| 商品 | 現行運賃 | 新運賃 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 宅急便コンパクト | 650円 | 改定なし | ±0円 |
| 宅急便120サイズ | 1,850円 | 2,040円 | +190円 |
| 宅急便140サイズ | 2,190円 | 2,630円 | +440円 |
| 宅急便160サイズ | 2,510円 | 3,020円 | +510円 |
| 宅急便180サイズ | 3,060円 | 3,680円 | +620円 |
| 宅急便200サイズ | 3,720円 | 4,470円 | +750円 |
| ゴルフ宅急便キャディバッグ規格 | 2,510円 | 3,020円 | +510円 |
| スキー宅急便板規格 | 3,060円 | 3,680円 | +620円 |
※運賃は現金決済・税込みの金額です。
※お届け先や地域、支払方法によって運賃が異なる場合があります。
※詳細は公式サイトの運賃表PDFをご確認ください。
平均改定率は「約3.5%」、ただし実感はサイズによって違う
ヤマト運輸が発表している改定率は平均約3.5%ですが、実際のところサイズが大きくなるほど上げ幅も大きい印象です。120サイズで+190円、200サイズでは+750円と、特に大型荷物を送る方には影響が大きい改定です。
一方で、宅急便コンパクトや100サイズ以下は今回は据え置き。小さめの荷物しか送らない人には影響はなさそうです。
法人契約の場合は「個別協議」スタイルが継続
法人契約をしている場合は、今回の届出運賃の改定に直接は当てはまりません。今後も引き続き、出荷量やオペレーションへの負荷など、個別の事情を踏まえて協議が行われるとのことです。
ネットショップ運営者や、月間大量発送をしている方は、ヤマト運輸担当者との相談をおすすめします。
実際の生活にどう影響する?こんな人は特に要注意
私自身の実感としては、メルカリ・ヤフオクなどフリマアプリを使って大きめの商品(例:家電、ゴルフ用品、家具の一部)を送るときに、120サイズ以上の運賃が大幅に上がる点は見逃せません。
特に季節ごとにスキー板やゴルフバッグを送る方にとっては、ワンシーズンで数回送るだけでも出費が嵩む可能性があります。
一方、小型家電や洋服、本などの小さな荷物なら、運賃据え置きのまま利用できるのは救いですね。
フリマ利用者の場合のポイント
- 「宅急便コンパクト」「60~100サイズ」は値上げなしなので、小さい商品の取引には影響なし
- 大きめの商品(120サイズ以上)は、出品時に送料設定を見直す必要あり
- 配送方法の選択肢を増やす(例:日本郵便のゆうパックや、他社のサービスも比較検討)
引越しや季節のスポーツ用品配送の際も注意
- ゴルフバッグやスキー板の宅急便は値上げの対象。複数回利用予定なら、トータルコストを要チェック
- 引越しシーズンにまとめて大きい荷物を送る場合、見積もり段階で新運賃をしっかり確認する
「持続可能な物流サービス」を目指す値上げの背景
ここ数年で、配送業界は本当に変化が激しいです。ヤマト運輸も、ドライバーやスタッフの人手不足、賃金アップ、物流インフラの維持といった課題に直面しています。
今回の運賃改定は、単なる値上げというよりも「これからもサービスを続けていくためのコスト見直し」と言えそうです。
実際、2024年のドライバーの「2024年問題」(働き方改革関連法による労働時間上限の厳格化)もあり、運賃改定は避けられない流れと感じています。
今後の物流・宅配のトレンドも知っておきたい
ヤマト運輸だけでなく、佐川急便、日本郵便も含めて今後も運賃見直しは続く可能性があります。消費者の私たちにできることは、
- 荷物のサイズを小さくまとめる工夫
- 複数社の料金を比較して選ぶ
- 配送業者の公式サイトやアプリで最新情報をチェックする
など、ちょっとした工夫でコストを抑えることができるかもしれません。
最後に:今後の値上げ傾向にも備えよう
ヤマト運輸の宅急便運賃改定は、2025年10月1日から実施されます。私は一般ユーザーの立場ですが、「また値上げか…」と思いつつも、宅配サービスの持続可能性や働く人の環境を考えると、ある程度は納得しています。
特に120サイズ以上の大きな荷物をよく送る方は、事前に新しい運賃表をチェックして、取引や発送の計画を立て直しておくのがよさそうです。
今後も宅配業界の動向をウォッチしつつ、賢くサービスを使いこなしていきたいですね。
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